相続登記が義務化されます

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2019.11.26の日経新聞に「相続登記を義務化へ 罰則検討、手続きは簡素化」という見出しの記事が出ていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52601700V21C19A1PP1000/

まず、登記とは何かを簡単に説明いたします。

登記とは?

登記とは土地や建物が「どこにあるもの」「どのようなもの」「誰のもの」といった情報を国の台帳に登録することです。

登記は最新の情報にしておかないと土地や建物の取引をする際、非常に煩雑になります。最悪、持ち主が分からず、土地が使えない状況になります。

今までは義務ではありませんでした。

私の経験談をご紹介します。
母親名義の土地に二世帯の住宅を建てました。そして、住宅を建てた数年後に母親が亡くなり、母親の土地を相続しました。しかし、相続時は「相続登記」はしませんでした。登記するのにお金と手間がかかるからです。相続登記をすると10万~20万くらいかかりますし、兄弟がいる場合は同意書が必要で結構面倒です。もしかしたら、「自分も相続する権利があるから、名義を変えるなら少しくらいお金をよこせ!」と言われるかもしれません。

このような理由から相続登記をしていない人は世の中にはたくさんいると思われます。

今は住宅ローンの借り換えなどの関係で、私名義に変更しましたが、 兄妹の同意書、登記費用で15万くらいはかかりました。私の場合は、兄妹の仲は良いため、特に揉めはしませんでしたが、15万はとてももったいなく感じました。

登記しないとどうなるか?

以下の状況にならない方は特に困ることはありません。なので、登記していない人が多いと思います。

・土地を担保にお金を借りる
・自宅を売却する
など

しかし、何十年か経ち、自分の子供が空き家になった自宅を売却することになったとします。このような場合は、親が死んでから生まれた子供なども相続の対象となるため、全員の意見をまとめることが非常に難しくなります。最悪、意見がまとまらず、空き屋が放置され、また何十年とたってしまうかもしれません。私が最近聞いたケースでは関係者が100人以上になっていて、権利関係をどうすることもできないといったケースもありました。

このような理由から空き家が放置されて活用できなくなっているケースが日本では珍しくなく、社会問題になっています。

どのように法改正されるのか?

法改正のポイントは以下のとおりです。

・相続時の登記を義務化する。
いままでは任意だった相続時の登記が義務化されます。しかし、これまでのように関係者全員の同意をもらう必要がなくなり、手続きがこれまでよりは楽になります。

・義務を怠った場合は罰金
相続時の登記を怠った場合は、罰金が科される可能性があります。金額はまだはっきりしていません。

・土地の所有権を放棄することができます。
これまでは、絶対にいらないような土地(田舎の土地など)でも、所有権の放棄ができませんでした。なので、このような土地を相続してしまったら税金がかかるだけの「負動産」です。しかし、改正後は所有権を放棄することができます。放棄すれば土地の所有権は「国」のものになります。

法改正は知らないではすまない!

法改正後は、「知らなかった」ではすまされません。罰金が科される前に何度も何度も通知はくると思うので、無視はできないとは思いますが、これから空き家対策の法改正が進んでくると思います。もし、親が過疎化が進んでいるような地域に土地を所有している場合は、相続時に慌てないように今から対策をしておきましょう!