空き家は相続後早めに売れば税金がかからない!?

税金

空き家対策のために様々な税金の控除や助成金が用意されています。今回は相続した空き家を早めに売却した場合の税金の控除について説明いたします。

被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例

簡単にいうと、「相続した空き家を早めに売った場合は特別に税金を控除しますよ」といった制度です。細かい条件はいろいろありますが、ポイントを絞ると以下のとおりとなります。この特例は空き家が長年に渡り放置されないようにすることが狙いです。

空き家は以下の3つの条件にすべて該当することが必要です

  1. 旧耐震の空き家
    昭和56年5月31日以前に建てられていることが条件となります。この年に建築基準法が改正され、耐震基準がきびしく設定されました。この年以前に建てられた場合は、耐震リフォームをしていなければ、旧耐震の空き家ということになります。
  2. 一戸建て(マンションの一室ではない)
    一戸建てである必要があります。マンションの一室などの区分所有の物件は該当しません。北陸だと相続する空き家は大体一戸建てだと思うのでほとんどの方が該当するとは思います。
  3. 相続する直前に被相続人が1人で住んでいた
    相続前に持ち主が1人で住んでいたことが条件となります。該当する王道パターンとして一人暮らしをしていた親が死んで、子が空き家を相続した場合が考えられると思います。もし、父、母の2人で住んでいた状況で、父がなくなり、母が老人ホームに入って空き家になっている状況などはこの特例は使えません。
    ※2019.8.26追記:平成31年度税制改正で死亡時に老人ホームに入っていた場合もこの制度が使えるようになりました。

売却時に2つの条件に該当することが必要です

  1. 耐震リフォームをしてから売る
    相続した空き家に耐震リフォームをしてから売る必要があります。一般的な住宅では耐震リフォーム費用は100万から150万程度かかります。相続した空き家を売って利益が出ると特例を使わない場合は税金が最大で40%かかります。もし1000万利益が出た場合は400万も税金にもっていかれます。最初にリフォーム費用の持ち出しはありますが、耐震リフォームしてから売った方がトータルで考えるとお得になります。
  2. 更地にして売る
    更地にしてから売った場合もこの特例を使うことができます。そのまま売ると特例は使えませんので、税金が利益に対して普通にかかってしまいます。トータルで得になれば解体費を持ち出してでも更地にしてから売った方がよいでしょう。

共通する条件があります。

①相続してから3年目の年末までに売る

②売値が1億を超えていない
利益ではなく売値で考えます。石川家で1億で売れる空き家はないとほとんどないと思いますが。

空き家で収益を得ていない
相続してから売るまでに人に貸して賃料をもらっていたり、店舗として活用していた場合は特別控除は使えなくなります。

④利益の3000万円まで控除
売値ではなく、利益に対して3000万円控除されます。
空き家を売った場合の税金は譲渡所得税がかかります。計算方法は以下のようになっています。
【例】
・相続後の売値:3000万
・当時、親が1000万で新築していた
・売る際の諸経費:100万
もし、このような条件で空き家を売った場合は次のような計算となります。

3000万-(1000万+100万)=1900万
売値   建築額  経費  利益

この1900万の利益に対して税金が計算されます。
1900万から3000万マイナスされ、利益は0円となりますので税金もかかりません。

このような制度は相続時に誰かが教えてくれるわけではありません。空き家に関する制度はいろいろ用意はされていますが、使わなければ損をするだけです。所有しているあなた自身が勉強して空き家の活用を本気で考えることが重要です。

実際にこの制度を使う場合は不動産屋に相談することをおすすめいたします。